木曜日, 1月 15, 2009

集会・ガザ攻撃に抗議する(1月17日)

戦争反対――――――占領終結

ガザ攻撃に抗議する

イスラエルによるガザ攻撃が世界を驚かせ、震撼させています。おびただしい命が奪われ、暮らしが破壊されています。世界の平和団体が抗議の声をあげ、日本でも数々のアピールが出されています。下記の緊急集会を開催します。現代アラブ文学研究者の岡真理さんに講演していただきます。ぜひともご参加ください。

日時:1月17日(土)午後6時~8時(開場5時30分)

会場:HOWSホール

http://www3.ocn.ne.jp/~hows/map.pdf

東京都文京区本郷3-38-10 さかえビル2階

 電話03-3818-2328

参加費:500円

講演:私たちに何ができるか  

   岡 真理さん(現代アラブ文学、京都大学准教授)

http://www.h.kyoto-u.ac.jp/staff/223_oka_m_0_j.html

 「パレスチナ人とは、シオニズムというナショナル・イデオロギーに支えられたイスラエルのナショナル・ヒストリーの犠牲者であった。『ユダヤ人』の『人種的他者』として『アラブ人』という『敵』を同定し、彼らをパレスチナから徹底的に排除することによって、パレスチナに対して超歴史的な権利を有する『ユダヤ人』という主体を立ち上げるシオニズム史観において、祖国を剥奪され難民となって離散と流浪を強いられるパレスチナ人の悲劇は居場所をもたない。パレスチナ人の人間解放とは、このイスラエルのナショナル・ヒストリーにおいて抑圧され、否定される『パレスチナ人』の記憶を『歴史』のなかにいかに回復するかに賭けられている。だが、シオニズムの合わせ鏡のように、パレスチナ人の解放の言説において、自らの他者として敵を同定し、抵抗の主体として『パレスチナ人』というアイデンティティが構築されるとき、その対立の枠組みに収まらない女たちの経験は排除され、抑圧される。ホーリーの作品は、これら女たちの経験をもパレスチナ人のナクバとして作品に刻み、パレスチナの解放の言説が抑圧する出来事の記憶を回復することで、『歴史』というものの別のあり方、別の可能性を描いている。極言すれば、それは、ネイションによる占有から歴史を解放する試みと言えるだろう。」(岡真理『アラブ、祈りとしての文学』より)

主な著書:

  • 『記憶/物語』(岩波書店、2000年)
  • 『彼女の「正しい」名前とは何か――第三世界フェミニズムの思想』(青土社、2000年)
  • 『棗椰子の木陰で―第三世界フェミニズムと文学の力』(青土社、2006年)
  • 『アラブ、祈りとしての文学』(みすず書房、2008年)

研究テーマ:

エドワード・サイートが「オリエンタリズム」と命名した、世界を「西洋」と「西洋」ならざる世界に二分し、両者のあいだには本質的かつ絶対的差異(世界差)があるとするような思想を批判し、こうした「世界差」が例えば第一世界における第三世界の女性をめぐるフェミニズムの言説や、文学作品における第三世界表象、そして第三世界の文学作品の読みという具体的実践においていかに生産・再生産さら、いかなる政治的効果を発揮しているか、そうした認識や実践が植民地主義の歴史とどのように関係しているかについて分析、考察する。また、パレスチナ問題について、ガッサーン・カナファーニーをはじめとするパレスチナの作家の思想をプリーモ・レーヴィなど西洋の作家たちの思想に接続することで、「難民」を近代の思想問題として捉え直すことで、「パレスチナ」を普遍的な思想的課題として考究する。

コメント:小田切拓(ジャーナリスト)

主催:平和力フォーラム

192-0992 

八王子市宇津貫町1556 東京造形大学・前田研究室

   電話 042-637-8872  メール maeda@zokei.ac.jp